[提供:余市教育委員会様(余市水産博物館様)]
粕干し、粕砕き

参考ページ
粕炊き・粕製造

運ばれた粕玉は、莚を広げた広大な干場で切断、粉砕し乾燥されました。

始めに玉切包丁で切断され、莚に分配された後は、熊手状の「コマザライ」や、 先端に幅広の板がついた「エビリ棒」という道具で細かく砕かれ、均等に広げられました。

乾燥が均等になるように、日に何度か手返しして干し揚げます。
数日して乾燥が終った粕は、湿気の蒸散や発酵を進ませる工程へと移ります。

※粕製造と身欠製造の過程で使用された莚(むしろ)は、大漁場では、3,500〜6,000枚もの乾燥用の莚と、 さらに俵装に使う莚が必要となるので、その数は膨大なものになりました。



右の画像は、粕クダキ(粉砕器)です。 左側はハンドルが付いた側から外形の撮影、右は上から内部を撮影。

昭和になると、箱型の底部の開口部にある鉄製の歯を、横のハンドルで回転させて、 粕を粉砕する粕クダキ(粉砕器)という道具が使用されました。



左の画像、上から、エビリ棒、玉切包丁(2人用)、コマザライ、玉切包丁(1人用)です。

エビリ棒
木製です。砕いた粕を乾かすために広げたり、かたまった粕を砕く時に使用しました。

玉切包丁
刃の部分は鉄製、柄の部分は木製です。砕いた粕玉を小さく切る時に使用しました。

コマザライ
木製です。砕いた粕を乾かすために広げたり掻き回したり、均等に砕く時に使用しました。




右の画像は玉切包丁による切断の様子です。




左の画像は干莚に分配された粕片です。
粕はこの後、さらに細かく粉砕されます。




右の画像は粕の手返しの様子です。
中央の女性が手にしている棒が「エビリ棒」です。


以上、イラスト・白黒画像・説明文は「余市水産博物館」様が編集・作成しました「漁労具と生活用品」、
そして「第27回特別展 展示解説書:鯡が群来たころ」より抜粋しました。
カラー画像は、余市水産博物館内の実際の展示物です。