[提供:余市教育委員会様(余市水産博物館様)]
粕しぼり



煮上がったニシンは搾胴という圧搾器に入れて、圧力をかけます。
搾胴に圧力をかける方式は、テコ方式とジャッキ(キリン)方式がありました。
イラストはテコ方式で、ロクロと連結され、ロクロの回転によりテコが下げられ、圧力が搾胴にかかり、 40〜50分かけて徐々に圧搾するものでした。
圧搾されて出た搾り汁は「油八合」という油槽に集めて、油分と水分に分離させて、油分は工業用や肥料として使われました。

参考ページ
粕炊き・粕製造




右画像は「テコ式圧搾器(角胴)」です。
左側に見えるものは煮上げるニシンを集めた樋(とい)状のナガシと呼ばれたものです。




左画像は「角胴」を反転させて抜かれた粕玉です。
煮上がったものは角胴から抜かれた状態のまま、玉置場まで運ばれ、乾燥させました。




右画像は玉置場で乾燥させた粕玉を干場まで運んでいる様子です。




左画像の左奥は「角胴」、左手前は「丸胴」です。
同じく右側の奥・手前ともに、ジャッキ(キリン)式のものです。

角胴は底よりも上方が広い構造になっており、圧搾した後に反転させて抜き取る作業が容易なもので、 江戸時代から昭和まで長く使われていました。

丸胴は明治末から導入されました、角胴に比べ高価だったため、普及したのは明治30年代以降でした。


以上、イラスト・白黒画像・説明文は「余市水産博物館」様が編集・作成しました「漁労具と生活用品」、
そして「第27回特別展 展示解説書:鯡が群来たころ」より抜粋しました。
カラー画像は、余市水産博物館内の実際の展示物です。